生命を脅かす恐れがある難病、CTEPH
バイエル薬品株式会社は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療薬 「アデムパス錠」の販売を開始した。慢性血栓塞栓性肺高血圧症は、進行性であり、かつ生命を脅かす恐れがある、難病指定の疾患。CTEPHの略称で知られる。
(画像はプレスリリースより)
治療薬がない状況が続いていた
CTEPHの根治は、現在、肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)という複雑な外科手術が必要となる。しかし、手術を受けることのできない患者や、術後に肺高血圧症の残存あるいは再発が見られる患者も、存在する。そうした患者にとって、これまでは承認された治療薬がない状況が続いていた。
そのような手術が受けられないCTEPH患者にとって、アデムパス錠は初めての治療薬となる。同剤は、新しいクラスの経口肺高血圧症治療薬。肺高血圧症の病態の背景にある主要な分子メカニズムをターゲットとして開発された。
世界で初めて有効性・安全性が確認された
アデムパス錠は各種の試験により、CTEPHに対して世界で初めて有意かつ持続的な有効性及び安全性が確認された。日本においては、平成23年9月8日に、厚生労働省から希少疾病用医薬品の指定を受けている。
アデムパス錠は、2014年4月18日に販売開始。0.5㎎、1.0㎎、2.5㎎の3タイプで発売される。

バイエル薬品「アデムパス錠」を発売 - プレスリリース(PDF)
http://byl.bayer.co.jp/html/