第III相国際共同治験のStudy1
2014年4月4日(米国西部時間)、サンテン・インク(参天製薬株式会社の米国子会社)は、参天製薬が権利を有するシロリムス硝子体内投与製剤(DE-109)を評価するための第III相国際共同治験(SAKURA)のStudy1が、主要エンドポイントを満たしたと発表した。
DE-109は非感染性後眼部ぶどう膜炎を対象とする眼科用シロリムス製剤。シロリムスはmTOR(mammalian target of rapamycin)阻害作用を有する免疫調節薬だ。
SAKURAは2つの試験からなり、Study1はその1つめにあたる。Study1では非感染性後眼部、中間部、または汎ぶどう膜炎の患者347名を3つの治療群の被験者として登録。DE-109の3用量のいずれかを被験者に無作為に割付け、硝子体内投与している。5ヵ月後の硝子体混濁スコアでスコア0に達した被験者の割合が主要エンドポイントとして設定されていた。
(画像はサンテン・インク ホームページより)
初めての非ステロイド性硝子体内投与治療オプションへ
ぶどう膜炎は感染性もしくは非感染性による眼内炎症性疾患で、治療にはステロイド薬や全身用の免疫抑制薬がしばしば用いられる。このことにより、高い確率で副作用を伴う。
DE-109には非感染性後眼部ぶどう膜炎を適応症とする、初めての非ステロイド性硝子体内投与治療オプションとなる可能性が期待されている。

非感染性後眼部ぶどう膜炎を対象とした DE-109 第III相臨床試験の結果発表について
http://www.santen.co.jp/ja/news/20140424.pdf