通常の治療薬が効かなくなる結核、DR-TB
通常の治療薬が効かなくなる「薬剤耐性結核(DR-TB)」の治療改善に向けて、国境なき医師団(MSF)が呼び掛けている署名運動「結核マニフェスト」に、財団法人 結核予防会結核研究所が支持を表明した。同研究所は、日本における結核対策の代表的な機関。
(画像はプレスリリースより)
世界で2番目に死亡者数の多い疾患、結核
結核は、21世紀の現在にあっても、HIV/エイズに次いで世界で2番目に死亡者数の多い感染症だ。今なお年間約860万人が発病し、約130万人が命を落としている。
DR-TBは、結核治療を受けていた患者が、完治する前に治療を止めたり、適切な治療を受けられなかったりした場合などに発症する疾患。薬剤耐性がさらに強化され、複数の治療薬が効かなくなる「多剤耐性結核(MDR-TB)」や「超多剤耐性結核(XDR-TB)」へと症状が進む場合もある。
世界中から賛同の声が寄せられる
DR-TBの治療改善を呼び掛ける「結核マニフェスト」には、世界中から賛同の声が寄せられ、既に3万以上の署名が集まっている。日本においても、3月24日の世界結核デーを前に開設されたオンライン署名サイトに、1100人以上が署名している。
結核予防会結核研究所は、DR-TBの診断・治療改善を喫緊の課題と見なし、MSFの主張を全面的に支持するとしている。

MSFの結核マニフェストに「結核予防会結核研究所」が支持を表明 - プレスリリース
http://www.msf.or.jp/news/detail/