全国から循環器病の情報を収集
2014年4月1日、国立循環器病研究センター(国循)は、全国の医療機関から循環器病の情報を収集するため、「循環器病統合情報センター」を開設したと発表した。センター長は、国循の予防健診部長の宮本恵宏氏。
循環器病統合情報センターの目的は、「全国の循環器病の情報を収集し、罹患等の情報を正確に把握すること」、「循環器病の詳細な情報を収集するための循環器病院内登録を整備すること」、「収集した情報を予防や治療に関する研究に広く利用・活用できるようにし、その成果を国民に還元すること」、および「共通リスク因子をもつ脳卒中と心血管疾患を同一のデータベースで収集すること」の4点。
循環器病のより正確な実態把握を目指す
日本においては、循環器病は悪性新生物に次いで多い死因であり、全死因の約4分の1にのぼる。後遺症が現れることも少なくなく、予後に悪影響を及ぼすことが知られている。また、治療にかかる医療費は悪性新生物をしのぎ、全体の2割を占める。
このような状況において、実情に適した治療・予防対策を行うためには、循環器病の実態を正確に把握することが必要不可欠とされ、循環器病統合情報センターが開設されることとなった。
今後の具体的な事業として、国循と日本循環器学会が実施している「循環器病診察実態調査(JROAD)」の継続や、脳卒中データバンクの日本脳卒中協会から国循への移行が予定されている。

循環器病統合情報センターの開設について
(国立循環器病研究センター)
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/006382.html