統合失調症薬の適正使用をよびかける
4月4日、ヤンセンファーマは統合失調症薬を適切に使用するよう医療従事者に呼びかけた。薬の名は、統合失調症治療薬ゼプリオン水懸筋注(一般名:パリペリドンパルミチン酸エステル持効性懸濁注射液)だ。2013年11月に販売を開始してから4.5ヶ月で本剤を使用した患者の死亡報告が17例となっている。
ゼプリオン水懸筋注とはどんな薬?
ゼプリオン水懸筋注はパリペリドンを活性本体とした持効性製剤だ。4週に1回投与するだけで血漿中の薬物濃度を維持できるのが特徴だ。統合失調症の急性期症状に効き、また薬の効果が長期にわたって持続する。その一方で、悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群などが大きな副作用として発生する可能性があると言われている。
死亡者の特徴はあるのか?
2014年4月3日時点で情報の開示がされている死亡患者は30~60代の男性8名、女性3名の計11名だ。いずれも投与後45日以内に死亡しているが、投与3日後に死亡する人もいれば43日後に死亡する人もいる。投与量も各々で異なっており、死亡原因も肺塞栓症や心筋梗塞など様々である。
そのため、現時点ではまだ死亡のリスク因子は特定されていない。同社は、ゼプリオン水懸筋注の必要性を十分に検討した上で投与を持続するか判断を行うよう呼びかけている。

ヤンセンファーマ株式会社
ゼプリオン水懸筋注 適正使用についてのお願い
http://www.janssen.co.jp/