BRAFV600遺伝子変異を有する悪性黒色腫が対象
2014年4月9日、中外製薬株式会社は選択性の経口BRAFキナーゼ阻害剤「ベムラフェニブ」の国内における製造販売承認申請を行った。
「ベムラフェニブ」は、がんの成長を促進させるBRAF蛋白の変異型を選択的に阻害する経口BRAFキナーゼ阻害剤だ。既にアメリカで成人におけるBRAFV600遺伝子変異を有する治癒切除不能、または転移性悪性黒色腫に対する治療薬として承認されている。
海外での臨床試験によると、悪性黒色腫の標準治療薬である「ダカルバジン」と「ベムラフェニブ」の比較投与を行ったところ、ベムラフェニブ群では死亡リスクが63%減少したという。
日本においては中外製薬がF. ホフマン・ラ・ロシュ社と導入契約を締結し、同剤の独占的開発および販売の実施権を許諾されている。
(画像は中外製薬株式会社ホームページより)
BRAF遺伝子変異検出用のコンパニオン診断薬も申請
これに先立って、2014年3月14日にはロシュ・ダイアグノスティックス株式会社により、BRAF遺伝子変異を検出する体外診断用医薬品も同剤のコンパニオン診断薬として製造販売承認申請が行われた。
「ベムラフェニブ」との同時承認を目指しており、承認されれば国内初の、BRAFV600遺伝子変異を検出可能な遺伝子検査キットとなる。

「BRAFV600遺伝子変異を有する悪性黒色腫」に対する「ベムラフェニブ」およびBRAF遺伝子変異を検出するコンパニオン診断薬の製造販売承認申請について
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/ss/news/