大日本住友が創薬の非定型抗精神病薬
2014年3月25日、大日本住友製薬株式会社は、非定型抗精神病薬「LATUDA」(ラツーダ)のオーストラリアにおける販売許可承認を取得したと発表した。
ラツーダ(一般名ルラシドン)は、同社が創製した非定型抗精神病薬。ドーパミン‐2、セロトニン‐2A、セロトニン‐7受容体に対するアンタゴニストとして作用し、セロトニン‐1A受容体に対するパーシャルアゴニストとして作用する。ヒスタミンとムスカリン受容体に対する親和性はほとんどないとされる。
統合失調症は幻覚、妄想、思考障害や、記憶力、注意力の障害などの認知機能障害を呈し、慢性的に日常生活に支障をきたす深刻な精神疾患。性別や人種にかかわらず発症し、世界の患者数は2400万人以上とされている。
北米では販売中、欧州やアジアでの発売も目指す
ラツーダは、すでに世界各地で発売および承認申請を行っている。米国においては、2011年2月より同社の米国子会社であるサノビオン社が販売し、カナダでは2012年9月に販売を開始。欧州では、提携先の武田薬品株式会社が、欧州医薬品評価委員会(CHMP)より2014年1月に承認推奨の見解を得ている。
アジアでは、台湾において統合失調症に対する承認申請中で、日本および中国では第Ⅲ相臨床試験を実施中である。
同社は、「オーストラリアにおいて本剤を上市する事により、より多くの統合失調症患者さんの治療に新たな選択肢を提供できることを期待している」としている。

非定型抗精神病薬「LATUDA」のオーストラリアにおける販売許可承認取得について(大日本住友製薬株式会社)
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=582