薬剤が充填された小型の注射器製剤
ノバルティス ファーマ株式会社は、「ルセンティス硝子体内注射液2.3mg/0.23mL」(以下「ルセンティス」)の新剤形として、「ルセンティス硝子体内注射用キット10mg/mL」の剤型追加承認を取得した。
同キット製品は、2009年に発売された眼科用VEGF阻害剤「ルセンティス」と同じ薬剤があらかじめ充填された、小型の注射器製剤となる。
医療従事者の投与準備の負担を軽減
現在販売されている「ルセンティス」は、透明なガラスバイアルに薬液が充填されている、バイアル製剤。投与までの操作の煩雑さや、過程における異物の混入、また感染のリスクが課題となっていた。
今回承認された同キット製品は、注射器にあらかじめ薬液が充填されている。そのため、眼内投与用の針を装着するだけで、使用することが可能となった。
医療従事者の投与準備における負担の軽減、そして針を交換することによる医療従事者の事故防止を、実現している。
患者への感染リスクが低減
加えて、薬液の移し替えや針の交換が不要となったことにより、患者への感染リスクもまた、低減される。注射器に予め印字された標線にあわせ投与することで、患者はより安全かつ正確に治療を受けられるようになる。
同キット製品は、欧州では2013年5月に承認申請を行い、同10月に承認を取得している。

「ルセンティス硝子体内注射用キット10mg/mL」の剤形追加承認を取得 - プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2014