「レグパラ」低用量規格を追加申請
2014年3月25日、協和発酵キリン株式会社は、カルシウム受容体作動薬「レグパラ錠」の低用量規格「12.5mg」について、厚生労働省に国内医薬品製造販売承認を申請したと発表した。
レグパラは、副甲状腺のカルシウム受容体に作用し、副甲状腺ホルモンの分泌を抑制する薬剤。2008年1月に維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療薬として発売された。その後、2014年2月には、“副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能または術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症”の効能・効果および用法・用量追加の承認を取得している。
副甲状腺は甲状腺の周囲に存在し、血液中のカルシウム濃度を一定に調節する副甲状腺ホルモンを分泌する。健康な人では、血液中のカルシウム濃度が低下すると副甲状腺ホルモンが増加し、それによって骨に蓄えられているカルシウムが血液中に溶出され、カルシウム濃度が正常となる。
副甲状腺機能亢進症とは、何らかの原因により副甲状腺ホルモンが過剰分泌される疾患で、骨中のカルシウムが減少し、骨粗鬆症や腎結石、消化性潰瘍、膵炎などが引き起こされる。この疾患は、副甲状腺の腫瘍による原発性のものと、腎不全などによりカルシウムバランスが乱れ、それによって副甲状腺ホルモンが過剰分泌される二次性のものに分けられる。
よりきめ細やかな用量調整が可能に
レグパラは現在、25mgと75mgが発売されている。しかし、この薬剤に対する反応性や忍容性は患者ごとに異なり、きめ細やかな用量調整が必要とされていた。そのため、今回、より細かく用量を調整できる低用量規格である「レグパラ錠12.5mg」の医薬品製造販売承認が申請された。
協和発酵キリンは、「重点領域のひとつである腎領域の製品を充実させることで、より多くの腎疾患の治療に貢献したい」としている。

カルシウム受容体作動薬「レグパラ錠12.5mg」の国内承認申請に関するお知らせ(協和発酵キリン株式会社)
http://www.kyowa-kirin.co.jp/news_releases/2014/20140325_01.html