「にきび」と呼ばれる疾患
グラクソ・スミスクライン株式会社は、クリンダマイシン(CLDM)1%-過酸化ベンゾイル(BPO)3%配合ゲルについて、尋常性ざ瘡治療剤の効能効果で承認申請を3月24日付で行った。尋常性ざ瘡とは、一般に「にきび」と呼ばれる疾患。
実に9割を超える「にきび」
俗に「にきび」と呼ばれる尋常性ざ瘡は、「脂質代謝異常」「角化異常」「細菌の増殖」が複雑に関与して起こる炎症性疾患だ。症状として、思春期以降に顔面や胸背部を中心に種々の皮疹が生じる。日本国内において、思春期を終えるまでに尋常性ざ瘡に罹患する割合は、実に9割を超えると推測されている。
尋常性ざ瘡は、顔面など特に目立ちやすい部位に発症するが多い。そのため、羞恥心など感情面への悪影響が発生し、生活の質(QOL)の低下が懸念される。また「にきびは青春のシンボルであり、病気ではない」という意識が一般には根強く残っているため、治療の開始が遅れてしまうのも、現状だ。
70以上の国又は地域で承認
CLDM-BPO配合ゲルは、現在GlaxoSmithKline社のグループ会社であるStiefel社が、尋常性ざ瘡の外用治療薬として1990年代に開発。現在までに70以上の国や地域で承認されている。
Stiefel社買収後、GlaxoSmithKline社は世界的に皮膚科領域の開発パイプラインの強化に努めており、日本では初となる今回の申請もその一環にあたる。

尋常性ざ瘡(にきび)治療剤 クリンダマイシン-過酸化ベンゾイル配合ゲルを承認申請 - プレスリリース
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/