プラジカンテル小児用製剤を開発
アステラス製薬株式会社は、同社が参画する小児用プラジカンテル・コンソーシアムが、グローバルヘルス技術振興基金から研究助成金を交付されたことを発表した。この助成金は、低年齢層の児童向けに新しく開発されるプラジカンテル小児用製剤の臨床開発プログラムを、支援するもの。
革新的な製剤技術を提供
小児用プラジカンテル・コンソーシアムは、2012年7月に設立された。乳幼児を含む就学前児童の住血吸虫症を治療するため、新しいプラジカンテル小児製剤の開発および認可を、目的としている。
現在、プラジカンテルによる標準的な推奨治療として、成人および6歳以上の児童には錠剤が用いられている。しかし、臨床試験データの不足および大きな錠剤サイズ、また苦味により嚥下の困難などにより、住血吸虫症に感染した低年齢の児童への適切な治療は妨げられているのが現状だ。
同社は、革新的な製剤技術を提供することによって、低年齢層児童向けプラジカンテル口腔内崩壊様製剤候補の開発に、貢献してきたという。
3つの臨床試験の費用など充てられる
アフリカの児童に対する味覚試験は、2015年前半に予定されている。新しく開発したプラジカンテルの製剤候補と、現在の商業用プラジカンテル錠を比較するという。またこれに先立ち、健常な成人を対象にした2つの第Ⅰ相臨床試験が、2014年後半に実施される。
今回の研究助成金は、この3つの臨床試験に関する費用など充てられる予定だという。

アステラス製薬:小児用プラジカンテル・コンソーシアムがGHIT Fundから186万ドルの助成金を受領 - プレスリリース
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