開発中の過酸化ベンゾイルで申請
マルホ株式会社(以下、マルホ)は、尋常性ざ瘡の治療薬として開発中の過酸化ベンゾイル(以下、BPO)外用薬について、国内で実施した臨床試験結果に基づき、厚生労働省に対し製造販売承認申請を行ったことを発表した。
尋常性ざ瘡
尋常性ざ瘡は一般的に「にきび」と呼ばれ、毛穴の内部に貯留する皮脂とアクネ菌の増殖による炎症を原因とする慢性炎症性皮膚疾患である。
日本においては約90%以上の人が経験し、一般的に皮膚疾患であるという認識が低いのが現状である。対処方法として、一般用医薬品や医薬部外品、化粧品によるセルフケアが広く用いられているが、悪化した場合、にきび痕ができてしまい、治療が困難となるため、皮膚科への受診が必要となる場合がある。
日本皮膚科学会からの要望があった
欧米など多くの国において、尋常性ざ瘡治療薬としてBPOを含有する外用薬が販売されているが、日本において、医療用医薬品として承認されているBPO含有製剤は存在していない。
そのため、日本皮膚科学会から、将来的に耐性菌が発生することが懸念される問題などを回避するために、医療用医薬品として、早期開発、承認を求める要望書が提出されていた。
マルホは可能性炎症を伴う尋常性ざ瘡への治療向け内服抗菌剤として、経口用ペネム系抗生物質製剤「ファロム(R)錠」150mgと200mg錠(一般名:ファロペネナトリウム水和物)を販売しており、
今回の承認申請によって尋常性ざ瘡治療の新たな選択肢をお届けできる物と期待している(ニュースリリースより引用)
とコメントしている。

マルホ株式会社ニュースリリース
http://www.maruho.co.jp/pdf/201403/20140319_pr_jpn_web.pdf