2025年11月09日(日)

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日本べーリンガー、リサーチツールで共同開発を締結

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日本べーリンガー、リサーチツールで共同開発を締結

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日本べーリンガー、リサーチツールで共同開発を締結

　2014年3月15日 10:00　

安全性評価試験のためのツール

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社（以下「NBI」）は、国立大学法人京都大学（以下「京大」）およびiHeart Japan株式会社（以下、「IHJ」）と三者間の共同研究契約を締結したことを発表した。

IHJは、京大iPS細胞研究所の山下潤教授の研究成果を応用した、心臓安全性評価用のリサーチツール実用化を目指しており、NBIはそのリサーチツールを用いて、NBI内で、医薬品開発のための安全性評価試験を行うことを検討している。

心臓安全性評価用のリサーチツール

このリサーチツールは、ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞を主とする心血管系細胞群を用いて、ヒトの心臓を模倣し、医薬品候補化合物が人間に不整脈などの副作用を起こすかどうかを評価する製品である。

医薬品開発の過程において、in vitroとin vivoの非臨床動物試験で心臓機能評価を行い、人間での安全性が確認できた化合物について臨床試験に移行しているが、非臨床動物試験で検出できなかった有害反応が、ヒトに投与されるようになって初めて発見され、開発中止や販売中止に至るという事態も発生している。

しかしながら、このIHJのリサーチツールを利用することによって、人間に発生する可能性がある心臓有害事象を高い精度で予測できるだけではなく、臨床試験や動物実験の一部を試験管レベルの評価系試験で代替することも可能となり、医薬品開発のリスクと経費の大幅な削減につながることが期待される。