新しい止血材の登場
バクスターは2014年2月28日付けで厚生労働省より、吸収性局所止血材である「フロシール」の製造販売承認を取得したことを発表しました。日本においては、日本メドトロニック社が、バクスターと本製品の独占的販売契約を締結しており、今後同製品の販売に向けた体制整備を両社で進めていく計画です。
「フロシール」は乾燥ヒトトロンビンとウシ真皮由来の架橋ゼラチン粒子iを原材料としている、吸収性局所止血材で、医療機器の一つです。通常の処置や結紮による止血が実施できない場合の手術時の止血において、補完的に利用されることが期待されています。
「フロシール」の特徴
「フロシール」には血液と接触することで、架橋ゼラチン粒子が膨張し、これによって出血を減らすというタンポナーデ効果があり、さらにヒトトロンビンが患者自身のフィブリン形成を促進し止血をより効果的なものとします。「フロシール」を用いると止血に要する時間はおおよそ2分以内(中央値)と速やかな止血が実現されます。また、ヘパリンの投与の影響を受けにくいため、ヘパリンを投与している場合でも止血効果を有するのが特徴です。
「フロシール」はフローアブルな特性を有しているので、不規則な面にも適用でき、一方で、凝血に用いられなかった余剰部分については洗浄除去が可能です。また、凝結塊に取り込まれた「フロシール」はおおよそ6-8週間をかけて体内に吸収されていきます。
同商品は1999年、2000年に欧州、アメリカでそれぞれ認可され現在では世界約40カ国で使用実績があります。

バクスター プレスリリース
http://www.baxter.co.jp/news_room/