エーザイの契約内容
エーザイは、同社が開発している次世代アルツハイマー型認知症の治療剤に対して共同開発契約および共同販促契約を、バイオジェン・アイデック・インク社と締結したことを2014年3月5日に発表しました。
今回対象となっている治療剤はBACE阻害剤である「E2609」と抗アミロイドβプロトフィブリル抗体「BAN2401」です。これらの薬剤は認知症患者の脳に形成されたアミロイドβ凝集体を減少させるだけではなく、新たな凝集体の形成を阻害する効果があります。このことによって認知症における症状の改善と病態が進行することを抑制していくことが期待されているのです。E2609は現在、臨床試験の開始に向けて準備中で、BAN2401に関しては臨床試験が進行中です。
今回の契約の特徴
今回の契約において、両社はこれらの薬剤につき、エーザイの主導のもと世界各国で承認を取得するため開発を進め、承認を取得した後は欧米を含む主要国において共同販促を実施していく予定です。また、両社はこれらの薬剤にかかる研究開発費を分担し、共同販促に基づいた売り上げはエーザイ側に計上し、利益は両社で分配する取り決めになっています。また、エーザイはバイオジェンから契約一時金や売上高達成に応じてマイルストン支払いを受け取ることができます。
バイオジェンは神経変性疾患領域に強みを持っており、エーザイはバイオジェンと提携することによって次世代の認知症治療剤に対する創出力をより一層強化していくことを目指していくとのことです。

エーザイ プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/