日本の糖尿病 2型が9割
武田薬品工業株式会社(本社・大阪市中央区、長谷川閑史代表取締役社長)は、インスリン分泌低下と感受性低下の二つを原因とする2型糖尿病の治療薬の「トレラグリプチンコハク酸塩」(一般名、開発コード:SYR-472)の製造販売承認を厚生労働省に申請した。
過度の飲酒や暴飲暴食などを主因とする、生活習慣の乱れなどが原因の糖尿病が「2型」とされ、インスリン抵抗性が高い状態の方が原因として強い影響を示す欧米に対して、日本では膵臓のインスリン分泌能低下も重要な原因。日本では2型が糖尿病全体の9割を占めている。
週1回の投与で良好な血糖コントロール
トレラグリプチンコハク酸塩は、武田薬品工業の100%出資子会社の武田カリフォルニア Inc.(米国カリフォルニア州)が創製した。週1回の投与で良好な血糖コントロールをもたらす。
血糖調節で重要な役割を担うインクレチンホルモンの「グルカゴン様ペプチド-1」「グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド」を不活化するDPP-4を阻害し、インスリンの分泌を血糖値に応じて高め、血糖値をコントロールする。
厚労省への申請は、2型糖尿病患者を対象に日本国内で行った、有効性・安全性を評価する複数の第3相臨床試験の結果に基づいている。各試験において、週1回投与によって血糖が適切にコントロールされ、安全性および忍容性についても確認されている。
武田薬品工業は今後も、2型糖尿病患者および医療関係者のニーズに対応するため、トレラグリプチンコハク酸塩を一日も早く新たな治療オプションとして届けることができるよう、関係当局と緊密に連携する方針。

武田薬品工業ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2014/20140307_6224.html