実は多い?ひざの痛みを抱えながら生活する人たち
生化学工業株式会社によって、ひざ関節症の初期症状であるひざの痛みを抱える40代から60代までの男女を対象に「日常生活において感じるひざの痛みと受診に対する意識調査」が行われました。その結果、すでに医療機関に受診している患者519名と受診していない患者518名のうち、受診している人の7割以上、受診していない人の4割が「痛みによって日常生活において支障を感じる」と回答しました。
(画像は公式サイトより)
すでに受診している人の43.9%がひざの痛みを感じてから1カ月以内に医療機関に受診しており、半年以内に受診した人の数も含めると64.3%に上ります。さらに受診患者の9割以上が受診するまでに何らかの自己対処を試みており、市販の湿布を貼ったり、塗り薬を活用していたり、サポーターを使用していたりと、さまざまな対処策を講じています。
ですが、42%の方が自己対処では改善しなかったのをきっかけに医療機関で受診するようになり、さらに6割以上の方が治療によって症状が改善したと回答しています。そのため、約半数の方が「もっと早くに受診すればよかった」と感じており、痛みを感じてすぐに受診した人ほど、改善を実感する傾向が明らかになりました。
反対に、受診していない患者のうち77.6%もの人が半年以上ひざの痛みを感じていると回答しており、中には3年以上痛みを感じているという人もいます。受診していない理由として、半数以上の方が「年齢のせい」あるいは「病院に行くほどではない」という理由を述べており、ひざの痛みを軽く見ていることがうかがえます。
すでに受診している人の多くが「痛み始めたらすぐに受診すればよかった」と回答しているのに対し、受診していない人の4割以上が「耐えきれないくらい痛くなったら受診する」と答えており、意識の差が大きいことがはっきりと示されました。
変形性ひざ関節症とは
中高年以上の年齢の人に見られるひざの疾患のひとつで、40代から徐々に増え始め、女性に多く見られ、60代の女性の約40%男性の20%がこの疾患にかかっているとされています。この疾患はひざの軟骨が徐々にすり減り、関節に炎症や変形が起きることで痛みが生じ、ひざが腫れたり、ひざを曲げたりする動作が難しくなったりします。
加齢に伴うヒアルロン酸の減少や、運動不足、太りすぎや姿勢の悪さなども原因となります。治療によって、痛みの改善と病気の進行を抑制することが可能となりますので、痛みを感じたらすぐに受診することが大切です。

生化学工業株式会社/日常生活で感じるひざの痛みと受診意識の実態調査
http://www.seikagaku.co.jp/pdf/851.pdf