時代に即した対応
情報通信の進展に対応し、厚生労働省は「電子メール処方箋」を容認する通知を出した。既にファクスで処方箋を送り、薬を受け取るまでの時間を短縮する「ファクス処方箋」が解禁になっており、時代に即した対応が進みそうだ。
(画像はイメージ、Pixabayより)
電子メール処方箋は、薬を受け取りたい薬局に処方箋をあらかじめ画像送信しておくことで、速やかに薬が受け取れる仕組み。患者が紙ベースの処方箋をスキャナなどで画像化して送る。
誤処方防止に万全期す
通達は、2014年2月5日付。厚生労働省医薬食品局総務課の課長通知として、各都道府県に伝達した。処方箋はこれまで、患者やその家族らが処方内容を薬局にファクス送信することを認めており、同様の流れで電子メールによる送信も認めることに決まった。
ファクス処方箋は1989年の通達で認められており、四半世紀近い時を経て、いまや利用が一般的となった電子メールにも対応した。ただし、処方内容と異なった薬が出されることを防ぐため、電送された画像から処方内容を容易に確認でき、電送画像と処方箋の原本の一致を容易に確認できるものに限られる。
電子メール処方箋は、在宅向けに調剤を行う時の処方箋をファクスだけでなく電子メールで送信された処方箋の画像情報を活用することなどを求めた日本薬剤師会の要望を受けて、厚生労働省のチーム医療推進方策検討ワーキンググループなどで取り扱いが協議されてきた。

厚生労働省通知
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/