エフィナコナゾール製剤について技術供与
科研製薬株式会社(以下「科研製薬」)は、カナダのケベックに拠点を置き、皮膚科、眼科を主要領域とした医薬品、OTC 製品の開発および販売が主な事業内容であるValeant Pharmaceuticals International, Inc.(以下「バリアント社」)に対し、爪真菌症治療剤「エフィナコナゾール製剤」における製剤化について、技術供与することを、2014年2月10日に合意したことを発表した。
科研製薬は、2006年4月26日付けで、欧米における開発・販売に関し、Dow Pharmaceuticals Sciences, Inc. とエフィナコナゾール製剤におけるライセンス契約を締結していたが、2009年、バリアント社がDow Pharmaceuticals Sciences, Inc. を買収し、引き続き開発を進めていた。
その内容は、バリアント社が米国において承認申請中であるエフィナコナゾール製剤に関して、早期の承認 取得を目指すために 科研製薬が所有している容器に関する技術の供与、およびそのデータの利用について許諾したものである。
エフィナコナゾール
エフィナコナゾールは、日本では、外用の外用の爪真菌 症治療剤「KP-103」として承認申請をしており、科研製薬が創製した新規のトリアゾール系化合物である。海外に関しては、バリアント社が米国およびカナダで承認申請しており、カナダでは、 2013年10月に承認を取得している。
世界初のトリアゾール系化合物の外用剤開発であり、その活性は既存の治療薬と比較して、血清あるいは角質存在下でも低下することが少ない薬剤である。よって、角質が厚くなってしまった箇所や爪の内側等でも優れた活性が見られるものと期待されている。
また、エフィナコナゾールは、各種の真菌症動物モデルに対しても、除菌効果が 確認されており、とりわけ、モルモット爪真菌症モデルに対して、既存の薬と比較し、優れた効果が見られた。このことから、現在経口剤治療が主流となっている難治性爪真菌症に対し新しい手段での外用治療薬として期待されている。

バリアント社への技術供与のお知らせ(ニュースリリース)
http://www.kaken.co.jp/nr/release/nr20140210.html科研製薬株式会社
http://www.kaken.co.jp/index.html