神経原性起立性低血圧症の迅速承認取得
大日本住友製薬株式会社は、ノルアドレナリン作動性神経機能改善薬「ドロキシドパ」(一般名、国内販売名:ドプス(R))の海外導入先であるアメリカノースカロライナ州のチェルシー社が米国時間2月18日に米国食品医薬局(FDA)より神経原性起立性低血圧の適応症で「ドプス(R)」の米国における迅速承認を取得したことを発表した。
大日本住友製薬はチェルシー社に対して、日本、中国、韓国、台湾を除いた全世界において「ドプス(R)」を独占的に開発及び販売する権利を持つライセンス契約を結んでいる。
また、チェルシー社は米国において神経原性起立性低血圧の適応症で開発を行っており、2013年8月にFDAに承認再申請を行っていた。今回の迅速承認を受けて、チェルシー社は「NORTHERA」という販売名で米国において販売を開始する予定である。
「ドプス(R)」
「ドプス(R)」は神経伝達物質であるノルアドレナリンの前駆物質であり、生きた体内において天然型のノルアドレナリンに変換されることによって、不足しているノルアドレナリンを補充して症状を改善させる効果を持つ薬剤である。「ドプス(R)」は1989年に『Yahr重症度ステージ3のパーキンソン病におけるすくみ足や立ちくらみの改善』等を効果・効能として日本で発売され、2000年には『起立性低血圧を伴う血液透析患者におけるめまい。ふらつき・立ちくらみ・倦怠感・脱力感の改善』で追加承認を受けている。

チェルシー社における「NORTHERA(TM)」の迅速承認取得について(ニュースリリース)
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=575