6月より販売開始
テルモは、2月3日、薬剤溶出型冠動脈ステント「Ultimaster」(アルチマスター)がCE認証を取得したことを発表した。
一部の欧州、中南米、日本を除いたアジアにおいて、6月より販売を開始し、2016年度にグローバルで150億円の売り上げを目指す。
なお、日本では承認取得に向けた治験の埋め込みを既に完了し、現在フォローアップ中だ。
(画像はプレスリリースより)
ステントとは
ステントは、埋め込み型の治療機器で、心臓の周りの細い血管(冠動脈)が、狭窄、あるいは閉塞したことによって起こる狭心症、心筋梗塞などの治療に使用する。
薬剤溶出型冠動脈ステントは、薬剤が徐々に周囲の組織に放出することで、再狭窄の原因となる細胞増殖を抑制する効果が期待されている。
Ultimasterの特性と効果
Ultimasterは、薬剤含有コーティングの材料に、生分解性ポリマーを採用。さらに、ポリマーならびに薬剤を、血管組織に接する面にのみ塗布することで、合併症の発生を少なくすることが可能だ。
また、コバルト合金を採用し、ステントデザインを工夫したことで、蛇行した血管内の通過性を向上させるとともに、曲がった血管にも沿って留置できる。従って、血管への負荷を下げ、予後の改善が期待できるとしている。

テルモプレスリリース
http://www.terumo.co.jp