医薬品医療機器総合機構(PMDA)も注意喚起
バイエル薬品株式会社(以下、バイエル薬品)は1月30日、抗凝固薬イグザレルト錠(一般名:リバーロキサバン)の服用中に間質性肺炎を発症し、死亡に至った症例も報告されたため、医療従事者向けに「イグザレルト錠(リバーロキサバン錠)服用中の間質性肺炎について」という文書を発表した。
また、医薬品医療機器総合機構(PMDA)は「製薬企業からの医薬品の適正使用に関する情報」を配信し、バイエル薬品が発表した文書についての注意喚起を図った。
イグザレルト錠の作用と効果
イグザレルト錠は通常、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制に用いられる。血液凝固カスケード中の第Xa因子を阻害することで、血液が固まる働きを抑え、心房で血液が固まりやすくなっている状態を改善することで、血栓が血管に詰まって生じる疾患(血栓塞栓症)の発生を防ぐ作用がある。
「適正使用についてのお願い」を発表
2012年4月のイグザレルト錠の販売開始から14年1月までに、同薬剤を服用中に間質性肺炎を発症した症例が13例報告され、また、症例数は開示していないが死亡に至った症例も出ているという。
現在、バイエル薬品は「使用上の注意」の改訂を準備しているが、これに先行して留意事項と報告症例の概要をまとめた「適正使用についてのお願い」を発表した。

イグザレルト錠 適正使用についてのお願い
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/