今回の新製品の概要
タカラバイオは、ヒト幹細胞用の品質管理試薬を2014年1月20日より発売することを1月9日に発表しました。ヒト幹細胞には、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)や、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)が含まれます。この製品名はMouse Feeder Cell Quantification Kitといい、希望小売価格(税込)は73,500円で発売予定です。
この製品の特徴は、短時間でマウスフィーダー細胞の混入を測定できる点にあり、ヒト幹細胞培養物から抽出したDNAを用いて、リアルタイムPCR法により定量することで、測定できます。この測定方法は現在同社により特許出願中です。
新製品の具体的特長
従来のPCR法は、サーマルサイクラーを用いて対象となるDNAを増幅させ、その後で増幅した産物を電気泳動によって解析するという手順でなされていますが、リアルタイムPCR法ではサーマルサイクラーに分光蛍光光度計を一体化させ、DNA増幅産物の生成過程をリアルタイムに検出することができます。ヒトゲノムDNAとマウスミトコンドリアDNAを正確に定量するには、DNA増幅産物の生成過程を連続して観察することが重要で、このことは解析時間を大幅に短縮することができるようになりました。
この品質管理試薬を用いた実験結果につき、第13回日本再生医療学会総会において、京都大学の高橋恒夫先生らと共同発表する予定です。
タカラバイオ社では、今回の新製品の発売だけではなく、新しい製品・サービス開発によって、iPS細胞やES細胞などの幹細胞研究分野における一層のシェア拡大を目指していく、とのことです。

タカラバイオ プレスリリース
http://www.takara-bio.co.jp/