照射時間に依存して効果示す
名古屋大学大学院医学系研究科産婦人科学の吉川史隆教授らの研究グループは、独自に開発した非平衡大気圧プラズマ源により発生させたプラズマを照射した溶液が抗がん剤耐性となったヒト卵巣がんに対し抗腫瘍効果を示すことを明らかにした。
(画像はプレスリリースより)
研究グループは独自に開発した非平衡大気圧プラズマ源により発生させたプラズマを照射した培養液を、抗がん剤耐性卵巣がん細胞およびオリジナル細胞に対し投与。その結果、プラズマ照射時間に依存して生存細胞数を減少させ、抗腫瘍効果が示された。
生体内でも効果
さらに研究グループは効果を検証するため、マウス皮下に抗がん剤耐性卵巣がんおよびそのオリジナル細胞を接種しプラズマ照射培養液治療を実施。その結果、両方の細胞において腫瘍の形成がコントロールされ、生体内におけるプラズマ照射培養液の抗腫瘍効果が実証された。
プレスリリースでは
本研究の成果は、このような抗がん剤獲得耐性のがんに対し、大気圧プラズマが画期的な新規治療法となりうる可能性を示しました。さらに、プラズマ照射溶液による本効果は、卵巣がんの特徴の一つである腹腔内に播種したがんや手術で取りきれない小さながんに対する治療法への応用が期待されます。(名古屋大学プレスリリースより引用)
と述べられている。

名古屋大学 プレスリリース
http://www.nagoya-u.ac.jp