乾癬治療薬の承認申請概要
ノバルティスファーマは、尋常性乾癬及び関節症性乾癬の治療薬に関して、製造販売承認の申請を行ったことを2013年12月26日発表しました。この治療薬は、完全ヒト型抗ヒトIL-17Aモナクローナル抗体であるセクキヌマブで、この治療薬はインターロイキン17Aをターゲットとした薬剤として、国内初の承認申請となります。
インターロイキン-17A乾癬の発症において中心的名役割を果たす炎症性サイトカインであり、乾癬に罹患した患者の皮膚に高い濃度で存在することが判っています。セクキヌマブは選択的にインターロイキン-17Aに結合することで、皮膚および関節の炎症を抑制する効果が期待されています。
乾癬患者が期待する新しい治療法
乾癬患者によっては既存の療法である、光線療法、全身療法、外用療法によって十分な効果が得られない場合があり、臓器障害などのリスクの観点から患者によっては治療の選択肢が限られる場合があります。また、既存の生物学的製剤であっても、効果が出るまで時間を要したり、ほぼ寛解のステージまで到達しない患者もいることから、現在のところ中等症・重症の尋常性乾癬患者のほぼ半数は現在の治療に満足していないという調査結果があります。
今回の承認申請を行ったセクキヌマブは、こうした乾癬患者にとって新たな治療の選択肢となりうる薬剤で、ノバルティスファーマはこの薬剤の臨床結果を世界で初めて、2013年10月に開催されたヨーロッパでの学術会議で発表したのです。なお、本剤に関しては、EU及び米国において、中等症・重症の乾癬の適用で承認申請を済ませています。

ノバルティスファーマ プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/