先天性の血液凝固障害治療に
米国食品医薬品局は23日血液凝固第XIII因子Aサブユニットであるノボ ノルディスク社製Trettenを認可した。Trettenは先天性血液凝固第XIII因子欠乏(通常Aサブユニットの欠乏による)と呼ばれる凝固障害をもつ患者に対し、出血を予防する最初の組み替え生産物である。
先天性血液凝固第XIII因子は極めて希な遺伝子障害である。この疾患をもつ患者は十分な第XIII因子(通常血液凝固に必要で血中を循環するタンパク質)を作ることができない。第XIII因子はAとBの2つのサブユニットから構成されているが、第XIII因子欠乏は通常Aサブユニットの欠如により引き起こされる。
「Trettenの認可によって出血を予防するための新しい治療オプションを第XIII因子欠如患者に与えることができます。治療がなければ、この希な疾患をもつ患者は命の危険にかかわる出血の危険性があるのです」(FDA生物製剤評価・研究センター主任カレン・ミッドサン氏――プレスリリースより)
Trettenの詳細
Trettenは酵母細胞内で作られ、精製されたヒト第XIII因子Aサブユニットの組み替え類似物。希釈剤を使ってもどした後静脈内注射する無菌性フリーズドライ粉末である。医師の他、自身でも投与することができる。
実験では77人の先天性血液凝固第XIII因子欠乏患者に対し、Trettenの効果が調査された。Trettenを1カ月おきに投与した結果90パーセントの患者において出血の予防が確認された。

FDA approves TRETTEN for the treatment of congenital factor XIII A-subunit deficiency
http://novonordisk.com/press/sea/Novo Nordisk
http://www.novonordisk.com/