米国子会社から新発売
エーザイ株式会社は、米国子会社エーザイ・インクが抗てんかん剤のAMPA受容体拮抗剤「Fycompa(R)」(一般名:ペランパネル)を12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法を適応として、米国において、新発売したとを発表した。
「Fycompa(R)」
「Fycompa(R)」は、高選択的、非競合AMPA受容体拮抗剤であり、エーザイが創製したものである。てんかん発作は神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されている。このことから、「Fycompa(R)」は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する作用を持つ、画期的医薬品の抗てんかん剤として開発された。現在、「Fycompa(R)」は、欧米を中心に35カ国以上で承認され、欧州およびカナダで発売されている。
発売の背景
米国におけるてんかん患者数は約220万人であり、毎年約15万人が新たにてんかんと診断されている状況に置かれている。その中で、部分てんかんはてんかんの約60%を占め、そのうち、25%~30%が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできず、問題になっている。
「Fycompa(R)」は、既存の抗てんかん剤とは異なる新たな作用機序を持ち、部分てんかん患者様にとってさらなる治療オプションとなる可能性が高い。
また、「Fycompa(R)」は、成人のみならず12歳以上の青年期まで幅広い年齢層の患者への適応が認められており、1日1回の経口投与の服用ということから、幅広い年代の患者にとって、服用時の負担の軽減と服薬を規則正しく続けることが期待できる。
米国では、2012年10月に承認され、その後、米国麻薬取締役局(the U.S. Drug Enforcement Administration:DEA)による規制物質法に基づくスケジュール審査が進められた結果、スケジュール3医薬品に分類されている。

エーザイニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201401pdf.pdfエーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/index.html