ワクチン開発に繋がる新しい一歩
アステラス製薬が、クリアパス デベロップメント社と感染症領域におけるワクチンのポートフォリオ構築に関する戦略的提携関係を結んだことを発表した。
この提携により、アステラス製薬は、クリアパス社の管理・運営下にあるRSV社がマイメティックス社から導入している呼吸器合胞体ウイルス感染予防ワクチン(以下、同ワクチン)の開発に対する投資を行い、ワクチンポートフォリオの拡充を図っていく。
ワクチンの詳細と、今後の開発について
同ワクチンはVirosome技術を用いて創製されており、免疫系のターゲットとなるウイルスの主要な表面抗原蛋白質を保持する膜成分から構成されているが、感染を引き起こす遺伝物質は含まれていない。
これまでの非臨床試験において、同ワクチンが強い免疫反応を誘導し、呼吸器合胞体ウイルスに対して防御効果を有することが確認されている。また、既にVirosome技術をベースとしたワクチンがインフルエンザワクチン等で実用化されており、その効果と安全性が示されている。
同ワクチンの開発は、35年以上のワクチン開発の経験を有しているジョージ・シバー氏が率いる、クリアパス社を中心とした開発チームが行っていく。アステラス製薬は、この提携において同ワクチンのPOC試験終了までの開発費用を負担すること及びRSV社を買い取り、同ワクチンの開発および事業化を行う独占的な権利を有すこととなる。
関係者のコメント
アステラス製薬の上席執行役員・経営戦略担当である安川 健司は、次のように述べている。
当戦略的提携は、グローバルにワクチンビジネスを構築し、革新的なワクチンを患者さんに届けるという、アステラスの決意の表れである。また、本戦略的提携は、昨年5月に発表した新薬創出力強化の手立てとして謳っている世界最先端技術の社内への取り込みを具現化するよい機会である。(引用:プレスリリースより)

アステラス製薬 プレスリリース
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