契約の技術導出契約の内容
キッセイ薬品は、同社が創製した痛風・高尿酸血症の治療薬に関する独占的開発権及び販売権を、米国ファイザー社に許諾する、技術導出契約を締結したことを発表しました。この契約に基づき、キッセイ薬品はファイザー社に対して、日本以外の全世界において同治療薬の独占的権利を認め、その対価としてファイザー社より契約一時金、開発段階に応じたマイルストン、そして製品販売に伴い発生するロイヤルティーの支払いを受け取ることができます。
本治療薬の薬効について
本治療薬は、プリン体の代謝における尿酸生成の最終ステップに作用する酵素であるチサンキンオキシダーゼを阻害する効果が期待されています。体内の尿酸量である尿酸プールは、プリン体が最終的に変化する尿酸の産生量と腎臓などの内臓から体外へ排出される量のバランスによって一定に保たれています。しかし、痛風・高尿酸血症の患者は、このバランスが崩れ、尿酸プールが増大してしまうのです。
さらに、尿酸の再吸収の働きを有する尿酸トランスポーターも阻害することによって、尿酸の排出を促進し、尿酸プールを減少させることが期待できるのです。本治療薬は両者の抑制によって、血清尿酸値を低下させる薬効を有しています。このアプローチは新しく本治療薬が期待される理由でもあります。
本治療薬の開発状況につき、国内においてはキッセイ薬品が第I相臨床試験を実施しており、海外においては、今後ファイザー社が臨床試験を実施した上で、承認を得て発売を目指すこととなります。

キッセイ薬品
http://www.kissei.co.jp/