今回の追加承認の概要・背景
協和発酵キリンは治癒切除不能な膵癌に対する「5-FU注250mg、同1000mg」(一般名、フルオロウラシル)の効能・効果と用法・用量に関する追加承認を取得したことを発表しました。
今回の追加承認の背景には、2012年3月23日に開催された「第11回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の審議結果があります。同会議の目的は、欧米で使用が認められているにもかかわらず国内では未承認の医薬品又は適応に関して医療上の必要性を評価し、承認申請のために必要な追加的試験の妥当性を確認することによって、製薬企業が未承認薬・適応外薬の開発を促す点にあります。
同会議の審議結果に基づき、同年4月6日付けで厚生労働省が欧米ではすでに使用されている膵癌治療法である、FOLFIRINOX療法による開発要請を行いました。それにもとづき、フランスにおいてFOLFIRINO療法の第II / III相試験が、また、国内では株式会社ヤクルトが同両方の国内第II相試験を実施しました。
フランス・日本における試験結果
フランスおよび日本における試験では、全生存期間中央値は11.1ヶ月、無増悪生存期間中央値は6.4ヶ月など、標準療法であるゲムシタビン塩酸塩の単剤と比べると有意に優れた有効性が確認されました。そして、これらの成績に基づいて承認申請が行われ、厚生労働省が承認を行いました。
協和発酵キリンではがん分野を4つある戦略カテゴリーの一つに位置づけ、より多くのがん治療に貢献することを目指しています。

協和発酵キリン プレスリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/