ホメピゾールについて、厚生労働省に製造販売承認申請
武田薬品工業株式会社は、エチレングリコール・メタノール中毒治療薬ホメピゾール(一般名、以下「ホメピゾール」)について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
ホメピゾール
ホメピゾールは、アルコール脱水素酵素に対する親和性が極めて高く、中毒症状の原因となる毒性代謝物の生成を阻害する効果がある。
このことから、海外ではエチレングリコール中毒およびメタノール中毒の標準的な治療薬として用いられ、Paladin Labs Inc.(以下「Paladin社」)がカナダで販売しているアルコール脱水素酵素阻害剤『カナダおよび米国における販売名・Antizo(R)』であるが、日本では、ホメピゾールは国内未承認薬である。
製造販売承認申請の経緯
2011年5月、武田薬品工業はPaladin社とホメピゾールに関する共同事業化契約を締結したことにより、日本におけるホメピゾールの独占的開発および販売権を獲得している。今回、ホメピゾールの申請は、国内外の文献報告および海外における臨床試験データなどに基づき実施された。
なお、ホメピゾールは、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果により、開発がなされており、一般社団法人未承認薬等開発支援センターから開発費に対して、助成金が出されている。
エチレングリコール中毒・メタノール中毒
エチレングリコール中毒およびメタノール中毒は、エチレングリコールおよびメタノールを摂取したことにより、有機酸が体内に発生し、代謝性アシドーシスをひきおこすことが原因となり、発症する。発症後、早急に、適切な診断や治療がなされなかった場合には、後遺症として腎不全や失明といった症状が起こり、場合によっては、死をもたらすこともある。日本における患者数は年間で合計数名から数十名程度(推定)といわれている。
Paladin社
Paladin社は、カナダおよび世界の医薬品市場への画期的な新薬導入に力を入れているスペシャリティファーマであり、カナダ国内ではトップ企業の位置を築いている。

エチレングリコール・メタノール中毒治療薬ホメピゾールの
日本における製造販売承認申請について(ニュースリリース)
http://www.takeda.co.jp/news/2013/20131225_6111.html武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/Paladin Labs Inc.
http://www.paladin-labs.com/index.asp