「ベネフィクス(R)静注用3000」を新発売
ファイザー株式会社は、血友病B治療薬の遺伝子組み換え血液凝固第Ⅸ因子製剤ベネフィクス(R)(一般名:ノナコグアルファ)の高規格製剤「ベネフィクス(R)静注用3000」を新発売することを発表した。
(画像はニュースリリースより)
発売の背景
ベネフィクスは血友病B患者の出血傾向を抑制する注射剤であり、今回、成人患者から多く望まれていた高規格製剤を発売することとなった。
この製剤の投与量は、重症度、出血部位、出血の程度などを考慮し、体重あたりで決められている。この結果、成人患者に関しては、1回あたり2000IUを超える高用量が必要となるケースがある。
出血時の対応は急を要するため、ベネフィクスは患者による在宅自己注射が認められているが、高用量を要する際、患者本人もしくは保護者が複数本の薬剤を溶解し、注射器に移す必要があった。このような状況を改善し、患者の緊急時に迅速に自己注射を可能にするために、従来規格と同様の5mlで3000IUを含有する高規格製剤の製造販売承認を取得した。
ベネフィクス
ベネフィクスは2010年1月の発売以来、遺伝子組み換え製剤としての安全性、溶解操作の簡便性を追求した製剤設計だけでなく、同包されるアルコール綿のサイズ改良、室温保存の実現、そしてパッケージを約半分のサイズにまで小型化するなど、常に患者が投与しやすく、負担がかからないような製品の改良に力を注がれている製剤である。血友病Bの患者にためのサイトもファイザーは開設し、ベネフィクスに関する情報も提供している。
血友病B
血友病Bは、血がなかなか止まらない遺伝性疾患であり、日本には約1000人の血友病Bの患者さんが存在している。もし、出血してしまった場合には、血液を固め、止血するために血中タンパク質(血液凝固第Ⅸ因子)が必要となるのだが、血友病Bの患者の場合は、この血中タンパク質が低下・欠乏していている。患者は出血傾向を防ぐために、第9因子補充療法による治療を受ける必要がある。

「ベネフィクス(R)静注用3000」新発売(ニュースリリース)
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2013/ヘモフィリアライフ
http://hemophilia-life.jp/index.htmlファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html