骨形成不全症に対して効能・効果、用法・用量追加の公知申請
ノバルティス ファーマ株式会社は、骨吸収抑制剤「アレディア点滴静注用15mg/30mg」(一般名:パミドロン酸二ナトリウム水和物、以下「アレディア」)について、新たに骨形成不全症の効能・効果、用法・用量追加の公知申請を行った。
骨形成不全症
骨形成不全症は、骨の主要な成分であるコラーゲンの先天的な異常により、骨が脆くなる先天性疾患である。骨が折れやすくなり骨折を繰り返す、脊椎や四肢の変形、低身長などの症状が見られるが、個人差が大きく、生活に支障がない軽症のものから、致死的なものまで重症度も症状もさまざまな疾患である。日本では、2万人に1人という発生頻度と推測される。
その治療方法は、骨折や四肢の変形に対しては外科的治療が行われることもあるが、骨形成不全症に対してこれまで承認されている治療法はなく、高いニーズが存在している。
公知申請に至る経緯
「アレディア」は、破骨細胞に対して骨吸収抑制作用を示すビスフォスフォネート剤であり、骨形成不全症患者においても骨折頻度の減少効果をもたらすと考えられている。
そのため、本年10月に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での評価に基づき、「アレディア」の骨形成不全症に対する効能追加について公知申請を行っても差し支えないと判断された。ノバルティス ファーマはこの判断を受けて、今回の申請を行っている。
「アレディア」は、1989年にイギリスで発売されて以来、現在世界37カ国以上で承認されている。日本では、初のビスフォスフォネート剤として、1994年に「悪性腫瘍による高カルシウム血症」を効能又は効果として発売された後、2004年に「乳癌の溶骨性骨転移(化学療法、内分泌療法、あるいは放射線療法と併用すること)」に対する効能追加承認を取得している。
未だ承認されている治療法が存在しない骨形成不全症に対して、「アレディア」は、外科的治療以外の治療方法として新たな選択肢になるであろう。

アレディア、骨形成不全症への効能・効果、用法・用量追加の公知申請(ニュースリリース)
http://www.novartis.co.jp/news/2013/pr20131126.htmlノバルティス ファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/index.html