がん細胞と健常細胞を見分ける分子を発見
すでに臨床開発中である候補薬物が、健康な細胞を残したまま、脳腫瘍細胞の成長を止める働きがあることがわかった。
英国がん研究所の科学者らは、最も一般的な脳腫瘍である膠芽腫に注目した。研究所で培養された細胞を使って、膠芽腫細胞と健康な細胞を150の候補薬物で治療し、結果を比較した。これらの中で、J101とよばれる分子が、健康な細胞を残したまま、がん細胞の成長を抑止する働きがあることがわかった。
がん細胞の繁殖を妨害
J101はポロ様キナーゼと呼ばれる、がん細胞に繁殖するよう指令を出す伝達分子を妨害する。研究者らは、類似した薬剤を探し、すでに臨床開発中である3つの薬物が、同じようにがん細胞を増殖させることを発見した。これらの物質は、血流から脳へとJ101より簡単に移ることができる。
抗がん剤の最大の課題は、がん細胞と通常の細胞を見分けることだ。健康な細胞を傷つけることは深刻な副作用につながるからだ。
「製薬業界は抗がん剤として、現在前臨床開発または臨床開発中の多くの異なる化合物を開発してきました。その課題は、どの候補治療がどのがんに対し、優先されるべきかということです。この研究で、我々は膠芽腫細胞がこれらの新しい治療に特に弱いことを発見しました」(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンがん協会上級研究員 スティーブ・ポラード氏――プレスリリースより)

Potential brain tumour drug can distinguish cancer cells from healthy ones
http://www.cancerresearchuk.org/cancer-info/news/