ライセンス契約締結
塩野義製薬株式会社は、Mundipharma社との間において、オピオイド系鎮痛剤である「オキシコンチン乱用防止製剤ネオ錠」およびオキシコドン/ナロキソン配合錠(海外における製品名:TARGIN錠またはTARGINACT)について、日本国内における独占的な開発・製造・販売権に関する契約を締結した。
本契約に伴い、塩野義製薬はMundipharmaに契約一時金を支払うとともに、開発の進展および販売の拡大に応じたマイルストン並びに売上高に応じたロイヤリティーを支払う。
オキシコンチンネオ錠
オキシコンチンネオ錠は、乱用防止のために改良されたオキシコドン塩酸塩徐放錠であり、2010年8月に米国において発売された。2013年4月にはFDAはその乱用防止特性を認めるとともに、それ以降の乱用防止策を持たない従来型のオキシコンチン後発品を承認しないことを発表した。
オキシコドン/ナロキソン配合錠は、オキシコドン塩酸塩とナロキソン塩酸塩の配合徐放錠であり、オピオイドによる鎮痛作用とその消化器系副作用の緩和、さらには乱用防止を目的とした製剤である。欧州主要国においては2009年より発売されている。日本国内においては、今後塩野義製薬が両剤の開発を進めていく。
塩野義製薬株式会社は、長年医療用麻薬製剤の製造販売をしており、がん患者の状態や痛みに応じて処方することが可能なオキシコンチン錠、オキノーム散、オキファスト注を中心に医療用麻薬の適正使用に関する情報提供活動に努めていくという。
医療製麻薬
医療用麻薬はその高い鎮痛効果から米国を始め、諸外国で広く使用されているが、消化器系の副作用へのメディカルニーズに加え、乱用による重篤な副作用などが課題となっている。
現在オキシコンチン錠の日本での用途はがん性疼痛に限られているが、昨今の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」における判断に基づき、中等度から高度の慢性疼痛(非がん疼痛)に対する開発要請がなされており、現在塩野義製薬が第3相臨床試験を実施している。
塩野義製薬は、オキシコンチン錠における非がん疼痛への適応拡大により、さらに多くの患者への慢性的な痛みからの解放に貢献できると期待し、それに並行して乱用防止を含めた適正使用の推進も重要な使命であると考えているという。

オキシコドン関連製品に関するライセンス契約締結について(ニュースリリース)
http://www.shionogi.co.jp/company/news/2013/シオノギ製薬
http://www.shionogi.co.jp/