発表の経緯について
ベーリンガーインゲルハイムとイーライリリー・アンド・カンパニーの2社が、トラゼンタ(R)(リナグリプチン)の有効性と忍容性に関する新しいデータを発表した。その内容は、肝疾患を有する成人2型糖尿病患者および65歳以上のアジア人2型糖尿病患者を対象としたものである。
このデータはリナグリプチンの幅広い2型糖尿病患者に対する投与を支持する臨床成績として評価され、2013年国際糖尿病代謝疾患会議と第5回アジア糖尿病学会(AASD)の年次学術集会にて発表された。
リナグリプチンは大半が肝胆道を介して腸管に排出されることから、肝胆道系に合併症のある2型糖尿病患者におけるリナグリプチンの有効性と安全性を明確化することが大変重要な点として挙げられている。
関係者の発言について
ベーリンガーインゲルハイム医薬開発担当上級副社長のPfof.クラウス・デュギ氏は次のように述べている。
高齢2型糖尿病患者さんや肝疾患を有する2型糖尿病患者さんは治療選択肢が限られており、最も適切な治療を選択する上で、有効性と安全性を検討しなければならない。今回AASDで発表された結果は、こうした患者集団におけるリナグリプチンの有効性と安全性を支持し、リナグリプチンが重要な治療選択肢であることを示すものである。(引用:プレスリリースより)
試験について
リナグリプチンまたはプラセボを投与された被験者7,009例の併合解析である。肝胆道疾患のうち、最も頻度が高かった疾患は脂肪肝、胆石症、胆のう炎の既往がある患者621名である。
各治療群(肝胆道疾患がある患者と肝胆道疾患が無い患者)の被験者の約40%がアジア人となっている。すべての試験で主要評価項目はHbA1cのベースラインからの変化とした。
イーライリリー・アンド・カンパニーの糖尿病事業について
1923年に世界初の商業用インスリンを開発して以来、糖尿病ケアの分野において常に世界をリードしている。
現在も研究開発や事業提携を通じて、幅広い製品ポートフォリオの充実と糖尿病領域への企業活動の継続に裏付けされた実質的なソリューションの提供により、糖尿病を患う人々の様々なニーズに応えていくことを目指している。
ベーリンガーインゲルハイムについて
世界でトップ20の製薬企業のひとつである。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造や販売に注力している。革新的な医薬品を世に送り出す理念のもと、医療用医薬品事業の売上の22.5%相当額を研究開発に投資している。

肝疾患を有する成人2型糖尿病患者および65歳以上のアジア人2型糖尿病患者におけるトラゼンタ(R) (リナグリプチン)の有効性と安全性を、AASD(アジア糖尿病学会)にて発表(PR TIMES プレス)
http://prtimes.jp/main/イーライリリー・アンド・カンパニー ホームページ
http://www.lilly.com/Pages/Home.aspxベーリンガーインゲルハイム ホームページ
http://www.boehringer-ingelheim.com/