アイリーア、CRVO伴う黄斑浮腫の適応追加承認を取得
バイエル製薬株式会社と参天製薬株式会社は、眼科用VEGF阻害剤「アイリーア硝子体内注射液40mg/ml」、「アイリーア硝子体内注射用キット40mg/ml」『一般名:アフリベルセプト』(遺伝子組み換え)について、バイエル薬品が申請していた網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫の適用追加承認を取得した。
アイリーアは「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(滲出型加齢黄斑変性)」の適応で2012年11月に販売を開始しており、「CRVOに伴う黄斑浮腫」は2つめの適応症となる。
また、2012年5月7日に締結された国内のアイリーアの販売提携に関する契約に基づき、本剤の販売は参天製薬が行い、本剤の医薬品情報提供活動はバイエル薬品と参天製薬の両社が共同で行っている。
CRVO
CRVOは網膜の中心静脈が閉塞する疾患であり、静脈の閉塞は眼内のVEGF濃度の上昇を引き起こす。VEGFはCRVOにおける血管透過性亢進と病的な血管新生に関与しており、これらにより血液や液体成分が漏出し、黄斑浮腫が生じると考えられている。
アイリーアはVEGFに対し高い親和性を有し、VEGFがVEGF受容体に結合してそのシグナル伝達経路を活性化することを阻害し、臨床試験では、CRVOに伴う黄斑浮腫が軽減され、視力改善が認められた。
試験結果
今回の承認は、第3相臨床試験であるCOPERNICUS試験とGALILEO試験のデータに基づいている。これらの試験の主要評価項目は、24週めにおいて、RSチャートで最高矯正視力がベースラインから15文字以上(平均18文字)の視力改善がみられた被験者の割合だった。日本が参加したGALILEO試験では、アイリーアの6回連続毎月投与により、60.2%の患者さんにおいて、視力改善がみられた。
また、少数例での検討ではあるが、非虚血型と比べVEGF濃度が高くなり、視力予後が不良であり血管新生緑内障に進展するリスクが高くなるとされる虚血型の症例においても、同様の傾向が認められた。

アイリーア、CRVO伴う黄斑浮腫の適応追加承認を取得(ニュースリリース)
http://byl.bayer.co.jp/html/press_release/2013/バイエル製薬株式会社
http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/index.php参天製薬株式会社
http://www.santen.co.jp/ja/