新しい分析結果「CVD-REAL2」
アストラゼネカ株式会社は、2018年3月13日、「フォシーガ」を含むSGLT2阻害剤を評価するCVD-REAL試験について、心血管ベネフィットを示す新しい分析結果「CVD-REAL2」が公表されたと発表した。
この発表は、アストラゼネカ英国本社が同年3月11日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したもの。CVD-REAL試験は、2型糖尿病患者を対象とする大規模リアルワールドエビデンス試験として実施されている。
他の血糖降下薬治療との比較で評価
「フォシーガ」は、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)に作用する、ファーストインクラスの選択的阻害剤。成人2型糖尿病患者における血糖コントロールの改善を適応として、単剤療法および併用療法の一環として使用されている。
米国においては同剤は、食事・運動療法で改善しない成人2型糖尿病患者の血糖値コントロールの改善について、承認を取得。心血管イベントや死亡リスクあるいは心不全による入院のリスクの減少については、承認は受けていない。
CVD-REAL試験は、「フォシーガ」などのSGLT2阻害剤を、他の血糖降下薬治療との比較で評価する試験。2型糖尿病患者の全死亡や、心不全による入院・心筋梗塞・脳卒中のリスクについて、評価を実施している。
心血管ベネフィットの強い関連性を示唆する結果
「CVD-REAL2」では、「フォシーガ」や「エンパグリフロジン」などのSGLT2阻害剤による治療が、全死亡率は49%、心不全による入院率は36%、心筋梗塞の発症率は19%、脳卒中の発症率は32%、それぞれ減少させた。心不全による入院、あるいは全死亡の複合評価項目の減少率は、40%としている。
この結果についてアストラゼネカ英国本社は、「フォシーガ」の服用と心血管ベネフィットの強い関連性を示唆するものであるとしている。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

「CVD-REAL」でSGLT2阻害剤の心血管ベネフィットを示す新規データを発表 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/