エーザイが創製した経口チロシンキナーゼ阻害剤
エーザイ株式会社と米メルク社は、2018年3月8日、抗がん剤「レンビマ」を全世界で共同開発・共同販促する戦略的提携について合意したと発表した。
「レンビマ」は、エーザイが創製した経口チロシンキナーゼ阻害剤。この提携に基づき両社は今後、「レンビマ」の単剤療法ならびにメルク社の抗 PD-1抗体「キイトルーダ」との併用療法について、開発と販促を共同で実施する。
様々な臨床試験が、世界各地で進行している
「レンビマ」は、腫瘍血管新生・腫瘍悪性化・腫瘍免疫調整に関与する受容体型チロシンキナーゼに対して選択的阻害活性を持つ、経口投与可能な新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。
同剤は現在、甲状腺がんの適応で米国・日本・欧州・アジアなど50カ国以上で承認を取得。腎細胞がん(二次治療)に対する「エベロリムス」との併用療法についても、米国・欧州など40カ国以上で承認を取得している。肝細胞がんに係る適応については、日本・米国・欧州・中国などにおいて承認申請を実施済み。様々な臨床試験も、世界各地で進行している。
6がん種における11の適応取得を目的として試験開始
今回の提携によりエーザイと米メルク社は、「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法に関して、子宮内膜がん・非小細胞肺がん・肝細胞がん・頭頸部がん・膀胱がん・メラノーマの6がん種における11の適応取得を目的として、臨床試験を開始する。また、複数のがん種に対す
るバスケット型試験も、共同で速やかに開始するという。
なお、「レンビマ」に関する単剤療法ならびに併用療法に関するグローバルの売上収益は、エーザイが計上し、両社で粗利益を折半するとしている。
(画像は写真素材 足成より)

抗がん剤「レンビマ」に関してがん領域における戦略的提携に合意 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201818pdf.pdf