2剤を合わせた新しい薬
2013年9月20日、喘息治療薬フルティフォーム(フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物配合剤)が日本での製造承認を取得した。軽度持続型気管支喘息以上の症状を示す患者に適応される。すでに単独で商品化されているホルモテロールフマル酸塩水和物と、フルチカゾンプロピオン酸エステルの2種類を合わせた薬剤で、すでにヨーロッパなど12カ国で承認されている。
50エアゾールと125エアゾールのそれぞれ56吸入用、120吸入用が承認を取得したが、新医薬品の投与期間制限により、当面は56吸入用のみが販売される見通しだ。
ホルモテロールフマル酸塩水和物とは
交感神経に働きかけ気道を広げるβ2刺激薬で、短時間作用型のβ2刺激薬と同程度の速さで効果を示す。この薬剤の特徴は、最低でも12時間は効果が持続する「長時間作用型」であることだ。効果の持続時間が長いため、投与回数が少なくて済むのがメリットだ。
フルチカゾンプロピオン酸エステルとは
吸入ステロイド薬で抗炎症作用があり、炎症によって狭くなった気道を広げる。発作を起こさないように毎日一定量を投与する予防薬的なもので、患者は定期的に吸入する必要がある。
患者の負担が軽くなる
この薬剤は、これまで別々に投与していたものを合わせた薬剤であるため、吸入を行う回数を減らすことができる。また、同時に2種類を投与するためより大きな効果が得られる、長時間効果が持続し症状のコントロールもしやすいなど、患者の負担を減らすことができると言えるだろう。

キョーリン製薬2013年ニュースリリース
http://www.kyorin-gr.co.jp/news/docs/%EF%BC%A6%EF%BC%A6%E