造血幹細胞移植後の維持療法薬としてギルテリチニブのMORPHO試験を開始
アステラス製薬株式会社は8月22日、急性骨髄性白血病治療薬として開発中のFLT3/AXL阻害剤ギルテリチニブを、造血幹細胞移植後の維持療法におけるFLT3遺伝子内縦列重複変異陽性AML患者を対象とした国際共同第3相試験(MORPHO試験)で、最初の患者へ投薬した、と発表した。
2年間、346名の患者の無再発生存期間を調査
急性骨髄性白血病(AML: acute myeloid leukemia)は、血液と骨髄に関係するがんで、高齢者が多く罹患する。米国では、2016年約2万1,000人が新たなAML患者と診断され、約1万600人が死亡した、と推定されている。
アステラス製薬が開発中のギルテリチニブ(開発コード:ASP2215)は、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3とAXLを阻害する。
AML患者の約1/3で認められるFLT3の2つの遺伝子変異、内部縦列重複(ITD:Internal Tandem Duplication)変異と、チロシンキナーゼドメイン変異(TKD: Tyrosin Kinase Domein)、を阻害する。
今回のMORPHO試験は、無作為化2重盲検プラセボ対照多施設共同試験で、造血幹細胞移植(HCT: hematopoietic stem cell transplant)後の2年間、AML患者に対する維持療法としてギルテリチニブを用い、プラセボと比較する。
BMT-CTN(Blood and Marrow Transplant Clinical Trials Network)と協力し、主要評価項目の無再発生存期間(RFS: relapse-free survival)の本試験を実施する。
北米、欧州、日本を含むアジア太平洋地域の各国において、FLT3/ITD変異のあるAML患者346名について、試験を行うとしている。
(画像はプレスリリースより)

アステラス製薬株式会社のニュースリリース
https://www.astellas.com/