糖尿病検査でのHbA1c測定増加に対応
アークレイ株式会社は8月28日、グリコヘモグロビン分析装置「アダムス A1c HA-8190V」を全国の医療機関に向けて発売した。
同装置は、多様な検体をより正確・簡便に測定することを可能にしたもの。また、1検体24秒のHbA1c高速測定を実現し、糖尿病検査におけるHbA1c測定の増加にも対応している。
変異ヘモグロビンを検出するニーズが高まる
HbA1cは、赤血球中のヘモグロビンとブドウ糖が結びついて生成され、過去1~2ヵ月の平均血糖値を反映するマーカー。その値は、糖尿病診断や治療において重要な指標と位置づけられている。
HbA1cの測定値は、変異ヘモグロビンによって影響を受ける。この変異ヘモグロビンの保有者は、これまでは東南アジアやアフリカに多いとされていた。しかし近年の国際化の進展を受け、日本においても変異ヘモグロビンを有する患者は増加。医療機関を受診するケースも増えており、より正確な診断を行うために院内で変異ヘモグロビンを検出するニーズが高まっている。
糖尿病医療現場での診断・治療に貢献
アークレイはこれまで、変異ヘモグロビンに対応する検査装置として、「アダムスA1c HA-8180V」「アダムスA1c HA-8180T」「アダムス A1c ライト HA-8380V」を日本国内で販売してきた。今回発売される「アダムス A1c HA-8190V」は「アダムスA1c HA-8180V」の後継機種にあたる。
同装置は、HbA1c測定および変異ヘモグロビンの分離という2つのモードを、1台に標準装備。HbA1cの測定時間は48秒から24秒に、変異ヘモグロビンは90秒から58秒に、それぞれ短縮している。
同社は今後も、糖尿病検査のパイオニア企業として、糖尿病医療現場での診断・治療に貢献するとしている。
(画像はプレスリリースより)

糖尿病検査装置を新発売 1検体24秒の高速測定を実現 - アークレイ株式会社
http://www.arkray.co.jp/