主要なジェノタイプに対するHCV感染治療薬G/Pの承認
アッヴィ合同会社は8月18日、米国アッヴィ(ABBV)社がすべての主要なジェノタイプ(GT1~6型)のC型肝炎ウイルス(HCV)に慢性感染した成人患者に対する1日1回投与するリバビリンフリー治療薬、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル(G/P:glecaprevir/pibrentasvir)について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得した、と発表した。
今回の発表は、米国アッヴィ社が米国時間8月3日に発表した英文を日本語翻訳したものであり、内容および解釈については英語が優先する、とのこと。
G/Pの適応対象は米国のHCV患者の最大95%
米国では、慢性HCVの患者が約340万人もいる。また、HCV感染は重度の慢性腎機能障害(CKD)の患者に高頻度に認められ、HCV慢性感染とCKDの両方に罹患した患者の数は50万人を超えると推定されている。
アッヴィが開発したG/Pは、成人患者すべての主要なジェノタイプ(GT1~6型)のHCV感染治療薬である。NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤のグレカプレビル水和物(100mg)とNS5A阻害剤のピブレンタスビル(40mg)の組み合わせによるパンジェノタイプのリバビリンフリーの治療薬で、1日1回3錠を食事とともに服用する。
肝硬変のない大多数の未治療のHCV患者に対して、8週間という短期間投与するパンジェノタイプの治療選択肢である。
また、プロテアーゼ阻害剤またはNS5A阻害剤による前治療で治癒していないGT1型患者、重度のCKDやGT3型のHCV慢性感染など特定の治療課題を抱える患者や、これまで治療選択肢が限られた患者の治療薬としてもFDAより承認された。
推奨期間に治療を受けた患者のうち、98%が治癒した。
米国のHCV患者のうち、代償性肝硬変の患者、肝硬変を有しない患者、慢性腎機能障害(CKD)など治療選択肢が限られている患者、など最大95%の患者がG/Pの適応対象となるという。
(画像はアッヴィ合同会社のHPより)

アッヴィ合同会社のニュースリリース
http://www.abbvie.co.jp/