NC-6004が胆道がんを対象としてオーファンドラッグ指定
ナノキャリア株式会社(以下、ナノキャリア)は8月1日、同社開発中のNC-6004が胆道がんを対象として米国食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグ指定を受けたことを発表した。
オーファンドラッグ指定を受けると、米国において、7年間の排他的先発販売権を付与、臨床研究費の補助や税額免除、FDAに申請する際にかかる医薬品審査手数料の免責、治験実施計画書の審査支援に対する優遇措置などが受けられる。
シスプラチンをNC-6004に置き換えることに期待
NC-6004は、シスプラチンと呼ばれる「白金製剤」の副作用を軽減、また高い抗腫瘍効果を増強させる新規化合物。
シスプラチンは高い抗腫瘍効果があるものの副作用が強く、最も深刻な作用としては、腎臓機能障害を引き起こす場合もある。胆道がんは、欧米よりもアジア圏に多いといわれており、ゲムシタビンとシスプラチンとの併用が標準治療法だ。
ナノキャリアでは、NC-6004の遺伝子変異を標的として異なるがんに罹患している患者を対象としたバスケットデザイン試験を採用。
現在、非小細胞肺がん、胆道がん、膀胱がんの3つのがん患者を対象としたNC-6004とゲムシタビンの併用による試験を実施、同時進行で行っており、シスプラチンをNC-6004に換えることができればと期待されている。
(画像はナノキャリア株式会社HPより)

ナノキャリア株式会社 リリース
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