ロシュ社が7月21日に発表
中外製薬株式会社は、7月25日、ロシュ社が欧州医薬品委員会(CHMP)より「TECENTRIQ(atezolizumab)」の使用についての承認勧告を受領したと発表した。
この発表は、ロシュ社が7月21日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。CHMPは、特定のタイプの転移性肺がんおよび2タイプの転移性尿路上皮がん患者への「TECENTRIQ」投与について、承認を勧告している。
戦略的アライアンスを締結している中外製薬
「TECENTRIQ」は、PD-L1と呼ばれるタンパク質を阻害するよう設計された、モノクローナル抗体。TCsおよび腫瘍浸潤ICsに発現しているPD-L1を標的として、T細胞表面上のPD-1およびB7.1との結合を阻害する。
日本は同剤について、非小細胞肺がんを対象とした第2相および第3相国際共同治験、ならびに非小細胞肺がんの術後補助療法などを対象とした第3相国際共同治験に参加。2017年2月には、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを適応として製造販売承認申請も行われている。
なお中外製薬は、ロシュ社と戦略的アライアンスを締結している。
欧州委員会が承認に関する最終決定を行う
今回CHMPが出した承認勧告は、化学療法施行の治療歴がある成人の局所進行または転移性非小細胞肺がんに対する、単剤療法としての「TECENTRIQ」使用に関するもの。
この承認勧告は、大規模ランダム化第3相臨床試験であるOAK試験およびランダム化第2相臨床試験であるPOPLAR試験の結果に基づいている。承認勧告における肯定的見解を元にして、欧州委員会は承認に関する最終決定を行う予定。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

CHMPはロシュ社のTECENTRIQの投与について、欧州承認を勧告 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/