非ホジキンリンパ腫の代表的なタイプ、濾胞性リンパ腫
中外製薬株式会社は、7月25日、未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者への「Gazyvaro」投与について、欧州医薬品委員会(CHMP)が欧州承認を勧告したと発表した。
この発表は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているF. ホフマン・ラ・ロシュ社が、7月21日に発表したプレス・リリースを翻訳したもの。濾胞性リンパ腫は、進行の遅い低悪性度非ホジキンリンパ腫の代表的なタイプの疾患。
直接かつ体内の免疫系と共に攻撃して、標的を破壊
「Gazyvaro」は、幹細胞や形質細胞ではなくB細胞上に発現するタンパク質であるCD20に結合するよう設計された、改変型モノクローナル抗体。標的となるB細胞を、直接かつ体内の免疫系と共に攻撃して、破壊するよう設計されている。
日本において同剤は、中外製薬が導入しており、低悪性度非ホジキンリンパ腫を対象とした第3相国際共同治験(GALLIUM試験)にも参加している。また、日本新薬株式会社と共同開発も行っている。
近日中に欧州委員会より承認
CHMPが今回出したのは、治療の進行期濾胞性リンパ腫の患者に対する新たな治療選択肢として、「Gazyvaro」と化学療法を併用し、その後治療が有効であった患者へ「Gazyvaro」の維持療法を継続する治療についての、承認勧告。この勧告は、第3相臨床試験であるGALLIUM試験の成績に基づいている。
今回の承認勧告に基づき、近日中に欧州委員会より同剤の承認が行われると、ロシュ社は期待しているという。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

CHMPは未治療の進行期濾胞性リンパ腫の患者へのGazyvaroの投与について欧州承認を勧告 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/