小児RAS関連疾患において「リゴセルチブ」を評価
シンバイオ製薬株式会社は、7月26日、抗がん剤「リゴセルチブ」の導入元である米国オンコノバ社が、同剤の評価を目的とした多施設共同臨床研究プログラムを開始したと発表した。
同プログラムは、「リゴセルチブ」の主な対象疾患候補である小児RAS関連疾患において、同剤の評価を行うためのもの。シンバイオ製薬は2011年7月、オンコノバ社より同剤を導入している。
バイオ医薬品に特化したオンコノバ社
オンコノバ社は、米国ペンシルベニア州およびニュージャージー州に拠点を置く、バイオ医薬品に特化した製薬企業。1998年の設立以来、がん治療並びに正常細胞の保護に注力している。
同社は、所有する125以上の新規化学療法薬候補からなる医薬品化学ライブラリーを基にして、新規の分子・生物学的治療を目的とした低分子治療薬を発見し、最適化を行ってきた。「リゴセルチブ」については、全世界における開発・販売権を保有している。
広範囲な臨床試験にも取り組む
RAS関連疾患は、遺伝子中の生殖細胞系列の変異によって引き起こされる、発生学的症候群。
多施設共同臨床研究プログラムにおいてオンコノバ社は、RAS遺伝子の変異を伴うJMML(若年性骨髄単球性白血病)の臨床研究を、プログラム当初は優先するとしている。また米国国立がん研究所と協力し、RAS関連疾患を患う小児患者を対象とした広範囲な臨床試験にも取り組むとしている。
シンバイオ製薬は今後、オンコノバ社と協力し、「リゴセルチブ」注射剤の第3相国際共同試験およびリゴセルチブ経口剤の第1相臨床試験を進めるとしている。
(画像はシンバイオ製薬の公式ホームページより)

オンコノバ社によるリゴセルチブ共同臨床研究プログラムの設置発表について - シンバイオ製薬株式会社
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