消化器系疾患領域の医療デバイスの研究
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は7月26日、米国Bio Surfaces,Inc.(以下、Bio社)と消化器系疾患領域の医療デバイスに関する共同研究契約を締結したことを発表した。
現在、最も一般的に使用されている線維マテリアルによるメディカルデバイスや薬剤送達デバイスでは、長期的に有効性が保てない、また薬剤を患部に送達できないなど問題点があった。
技術を応用、予防や治癒につながると期待
Bio社は、米国食品医薬品局(FDA)に承認されているポリマーからナノファイバーマテリアルを製造するプロセスを開発。非臨床試験においても、自己組織と適合することが認められている。
また、これまで、困難とされてきた多様な形状の製品の製造ができるだけではなく、薬剤や生理活性物質を局所的に放出させるようにナノファイバーに組み込むことも可能で、患部に直接送達できるという。
消化器疾患では、狭窄や瘻孔といった症状が引き起こされることがあるが、Bio社の技術を応用すれば、予防や治癒につながるとして期待できる。
武田薬品は、消化器系分野に関する科学的、専門的な技術を提供し、Bio社はナノマテリアルに関する技術を提供することによって新たなバイオマテリアルを開発していくとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170726_7798.html