欧州医薬品庁から承認勧告
参天製薬株式会社(以下、参天製薬)は7月26日、小児の重症春季カタル治療剤シクロスポリン点眼薬が欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)から承認勧告を受けたことを発表した。
シクロスポリン点眼薬は、参天製薬が開発した「ノバゾーブ技術」を用いて開発されたカチオニック乳化剤。「ノバゾーブ技術」は、乳化点眼剤に正電荷を付与し、プラスとなった乳化点眼剤が、マイナスに帯電している眼表面に素早く浸透させる技術だ。
欧州で初の春季カタル治療剤に
シクロスポリン点眼薬は、2015年7月に欧州で、人工涙液等で効果が不十分なドライアイの成人患者の角膜障害治療用点眼剤「アイケルビス」として販売されているが、現在、春季カタルの免疫系の働きかける医薬品はなく、承認されれば、欧州で初の治療剤となる。
春季カタルは、若年性で小児に多くみられる再発性の重症アレルギー性眼疾患。主な症状として、強い目の痒み、痛みの他、明るい光が刺激となって眼を傷つける羞明などが起こり、重症となると失明となる可能性もあると言われている。
シクロスポリン点眼剤は、4歳~18歳の169人の重症患者を対象とした有効性と忍容性を評価する第3相臨床試験を実施しており、主要評価項目、また主な副次評価項目を達成している。
(画像は参天製薬株式会社HPより)

参天製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.santen.co.jp/ja/news/20170725-2.pdf