抗がん剤の持続的投与に用いられるCVポート
テルモ株式会社は、7月24日、埋め込み型薬剤注入システム「DewX Eterna(デュークスエテルナ)」を、全国の医療機関に向けて販売開始した。
同システムは、抗がん剤の持続的投与や中心静脈栄養に用いられるCVポート(中心静脈ポート)。従来品よりも耐キンク性(耐折れ曲がり性)を向上させるべく、樹脂の編み込みを新たにカテーテルへ施している。
より安全なシステムへのニーズが高まっていた
がん治療においては近年、外来化学療法や在宅での中心静脈栄養が普及しており、CVポートの使用機会は増加している。
CVポートでは、皮下に埋め込むことによって薬液を投与することが可能となる。毎回血管に直接針を刺す必要がなくなるため、痛みや血管損傷の軽減というメリットが期待されている。
しかしその一方でCVポートは、埋め込み時の誤穿刺やカテーテルの閉塞、感染などのリスクもある。より安全なシステムへのニーズが高まっていた。
さらなる医療安全への貢献を目指す
今回販売が開始された「DewX Eterna」には、テルモが針・人工肺・心臓カテーテルなどで培ってきた加工やコーティングの技術が活用されている。樹脂の編み込みを施したカテーテルを採用することで耐キンク性を向上させ、超音波対応穿刺針により誤穿刺のリスクも低減。カテーテル挿入時の血液漏れや逆流を防止すべく、防止弁付きのシースも採用されている。
テルモは今後も、さらなる医療安全への貢献を目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

耐キンク性を強化したCVポート「DewX Eterna」を発売 - テルモ株式会社
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/20170724/307